もしも、しのぶが目を閉じたら・・・・

 

 

ゆっくりと、ほとんど唇が触れるくらいの距離で

キスしてもいい?と甘く囁いた。

 

とろけるような感覚がしのぶの身体を走った。

うっとりと目を閉じた。

 

あ―ダメです。チャンミンさん…

しのぶの声が言葉にならない。

 

初めは優しく触れるだけだった唇が、次第に激しくなる。

 

「いいんだね?しのぶさん」

チャンミンは唇を重ねながら囁いた。

 

しのぶの目から1粒の涙が溢れた。

驚いたチャンミンは少しくちびるを離して、

「どうしたの?どうして、泣いているの?」と聞いた。

 

ずっと、こうしたかった…。ほんとはあなたとこうしてみたかった…

そう言いたかったが、

「ごめんなさい。やっぱりダメです。チャンミンさん。ごめんなさい」

「ダメだよ、しのぶさん。ダメだ、逃がさないよ、もう止められない」

 チャンミンはしのぶの言葉に構わずに激しく唇を重ねた。

しのぶはチャンミンから離れようともがいたが、本気になったチャンミンは、もう子供ではなく、狙った獲物は逃がすまいとする、1人の男性だった。

 すっかり軽くなってしまったしのぶを抱きかかえ、自分の部屋に運ぼうとするチャンミン。

「チャンミンさん、おろしてください、自分で歩けます。大丈夫ですから」

「逃がさない!って言ったでしょ。離すとしのぶさん逃げちゃうじゃないか」

 そっと、優しくベッドにしのぶをおろしたチャンミンはしのぶの身体に覆いかぶさるようにして、じっとしのぶを見た。

しのぶは両手で、パッと顔を隠した。

「ダメです。無理です。お願い、見ないで、そんな綺麗な目で私を見ないで」

 部屋の明かりを消し、ほんのりと差し込む月明かりの中で、チャンミンはしのぶが顔を隠した両手を掴み、ベッドに押し付けた。

「ダメだよ、しのぶさん。もうこれ以上我慢なんかできないよ!」

 そう言って、チャンミンはしのぶの耳を食べた。

「あ……」 それだけで、しのぶの身体は熱くなり、気を失いそうだった。

 ゆっくりと外されるボタン…

 首筋を襲うこの甘い感覚…

 背中を這うこの指の感覚…

「ダメです…  あ…  チャンミンさん…  あぅ… こんなおばさんチャンミンさんに申し訳ないです。 あ、ダメ…」

漏れる吐息を必死で堪え、しのぶはうわごとのようにそう言ったが

「黙って」小さく耳元でそう囁かれると、しのぶの身体から力が抜けた。

 しのぶの忘れていた感覚が、チャンミンの指先、唇、舌の先、もうどれがどれだか分からない、微妙な旋律によって、ひとつひとつ呼び起こされた。

あ〜どうすれば、いいの?何が何だかわからない。恥ずかしい。恥ずかしいわ…

 そう思う気持ちとは裏腹に、しのぶの身体はチャンミンに操られるままだった。

 全身を流れる快感がしのぶを溶かしていく。

「溶けちゃいます…」思わず口走ったしのぶにチャンミンは

「フフ…やっとその気になった?ダメだよ、まだ溶けちゃ…僕はお腹一杯になってませんよ」

そう言うと又、しのぶの身体を貪り続けた。

あ…  そこ…  もっと…

 我慢していた何かが崩れ、しのぶは何もかも忘れ、自分の身体の反応に素直になった。

 長い間、蜜さえ無くなっていた花園さえもこじ開けられ、生き生きとした花を咲かせている。

「しのぶさん、好きだよ。離さない。絶対に離さないから!」

 チャンミンは何度も何度もそう言って、二人は1つに結ばれた。

 

 

 

ジリリリリ……

その音にびっくりして、目覚めたしのぶはチャンミンに抱かれていた。

まぁどうしましょう。眠ってしまったのね。

グッスリと眠っているチャンミンの寝顔を見つめ、しのぶは

「ありがとう…チャンミンさん…こんなにあなたを愛しているとは自分でも分かりませんでした…」そっと瞼にキスをした。

 

 

 

 

「しのぶさーん!ご飯まだ〜〜〜〜」

 

ギャ――― ユンホさん!!!             

 

                         挿入話終わり