〜ワグナスの王宮招待〜 シリオルは自分だけでは絶対にダイエットが不可能だと悟った。 だから、異世界でも世話になりダイエット成功に導いてくれた指導者を自分の世界に招待する事にした。  もちろん、異世界だということは秘密。 ワグナスには遠い異国に連れて行くということにしている。 そして、ワグナスをつれて自分の城へ帰るシリオル。 妻の紹介をうけて、ジヴォイドも歓迎した。 内心、妻のダイエットの手助けをする相手は・・・と思っていたが、話を聞いて情報を整理する限り、妻が激太りリバウンドしてくれたのは彼のおかげだと気づく。  更に妻がリバウンドして肥える事を見越して、ジヴォイドはワグナスを大いに歓迎した。 ジヴォイドの読み通り、シリオルは一歩進んで二歩下がる形式でリバウンドを繰り返し、ますます太りやすい体質になっていく。 それに満足したジヴォイドはワグナスに感謝し、山ほどの、それこそ捨てなくてはいけないほど豪華で大量の料理を彼に与え続けた。 あまりにも豪華な料理の数々を、断れるはずもなくワグナスは寝込む寸前まで、それこそお腹が膨れてしまう程食べ続け、彼もまた太り始めた。 更に、追加攻撃ともいわんばかりに、シャラートも彼を歓迎した。 運動する母なんかを見たのは久々で、彼女もワグナスを応援し、感謝し、そして大食いだと言う事を知ると間食やケーキ、ドリンクをことあるごとに差し入れした。シリオルには我慢して、という事でもちろん渡さない。  不満そうにぷーっと頬を膨らませるシリオルだが、シャラートは心を鬼にした。 そんなシリオルはこっそりケーキを用意して食べようとしたが、シャラートに没収されワグナスに与えられる。  仕方なくワグナスははち切れんばかりのお腹にそれらを詰め込んでいくのだった。  当然、我慢などできなくなってるシリオルは夜中にこっそり大量の夜食を平らげ、ぶくぶく余計に太っていく・・・ シリオル、ジヴォイド、シャラート・・・それぞれ理由はあるが、その全員の手によってまるで「肥育」されるような状態に陥ったワグナスは、それはもう凄まじい腹回りを形成してく。   ダイエット指導もうまくできなくなっていき、シリオルも同時にぶっくらと更に肉づいた。 呼吸は荒く、頬肉も体重顎の肉も凄い事になっている。 気付けば、ワグナスもシリオルも体重は30%以上増すことになる。特にシリオルは元々が凄いので、その肥満ペースは恐ろしい。 シャラートは焦り、なおもワグナスを応援する。頑張って母を痩せさせてほしい・・・! しかし母の体型に注目しすぎて、ワグナスを太らせる羽目になっているとは気づかない。 ジヴォイドは、どんどんふくよかに太り、段々の肉が増えていく妻に満足し幸せ太りをし始める。 ワグナスやシリオルと一緒に食事する回数が増え彼もぽってり腹になってきた。 そしてワグナスも相当デブリ始めた。 必死に運動し、体を引き締めているが摂取カロリーがどうしようもなく多い。カオスなほどだ。 お腹は垂れてもいないのに常に地面に接してるし、内またはお腹にちょっとめり込んで歩きにくい。 首周りも相当太くなって、後ろを向くのが大変になってきた。 体重は、10tになろうとしているが、シリオルの肥満度に麻痺して自分がどれだけ 太ったかも把握できていなかった。 恐ろしいまでの、皇族の肥育連鎖は続く。  シリオルはまともに歩けないぐらい太ってしまい、なんとか食事制限やカロリーコントロールをするのだが、空間魔法などで好きにおやつを食べるせいで、ちっともやせない。  日々、常に、肥えていく。  ジヴォイドは毎日彼女の太る様を見つめては満足そうにうなずき、 まるで報酬とでもいわんばかりに豪華すぎる料理をダイエット?の講師に与えた。  もうぶっくぶくのパンパンに太ったワグナスは、それでもあきらめず休日にはシリオルに連れられ、彼らとの共同生活を続けている・・・  (連れられ、とはいってもシリオルは満足に動けないので約束した場所にワグナスが脚を運ぶわけだが)   シャラートは、自分以外の全員がどんどん太っていくことに焦りを感じ、色々な作戦を実行するのだが す べ て  裏目に出てしまったのだとか。   ある時、ベクタからのおみやげでメートルアグやアスターゼ草のコンボをうけたシリオル、ジヴォイド、そしてワグナスはそのひ、ひとりで起きれないばかりか手助けをされても起き上がれなくなるほど城の料理を食べつくし、倉庫を空にしたのだとか。    彼らのダイエット、リバウンド生活はまだまだ続く・・・